二人のコック

‪昔あるところに二人のコックがいました。一人はとてもレシピに詳しく、もう一人はあまりレシピを知りませんでした。レシピを知らないコックはその時ある食材を使ってなんとか料理していましたが、それを見ていたレシピに詳しいコックは、「そんな料理はないぞ。食材が揃ってないのにおいしい料理なん‪て作れる訳がない」と言ってレシピを知らないコックをバカにしていました。‬

‪そんなある日、一人の旅人が町外れにある二人のお店に閉店間際にやって来ました。旅人はとてもお腹を空かせており、今すぐ何か出してくれないかと頼んできました。レシピに詳しいコックは「閉店前で十分な食材が無いから料理は作れない」と言って旅人のお願いを聞こうとはしませんでした。レシピを知らないコックは「残り物しかないからそんなにまともな物は出せないかもしれないけれど少しだけ待ってください」と言って余った食材で作った料理を旅人に出しました。それは名前をつけることはできないような料理でしたが、ひどく腹を好かせていた‬旅人にとっては十分においしく、旅人はたいそう喜び去っていきました。

数日後、二人のお店にその旅人がたくさんの付き人を連れてやって来ました。なんとあの旅人は王様だったのです。王様は「あの時は助けてくれてありがとう。あの時食べた料理がとてもおいしかったので、ぜひもう一度あなたの料理が食べたいと思ってな。都に君のお店を用意したのでぜひそこで料理を作ってくれないか?」と頼んできました。レシピを知らないコックは喜んで王様のお願いを受け、都のお店で料理を出しました。都のお店には豊富な食材とレシピが用意されていたので、レシピを知らないコックは日を追うごとにレシピを覚え、豊富な食材でとてもおいしい料理を作ったので、そのお店は人が絶えませんでしたとさ。

自分のやりたいことをあきらめる方法

自分がやりたいことやるのって大変ですよね。
今回は、そんな自分のやりたいことを諦める方法をご紹介したいと思います。

自分のやりたいことに気づいていないふりをする

これが最もオーソドックスな方法です。
自分のやりたいことはおうおうにして、すぐには実現できるようなことではなく、自分の苦手なことに向き合うなど、辛い思いをしなければ実現できません。人間は辛いものから目を背けるのが得意なので、この習性をうまく活用して、やりたいことをあきらめましょう。
ただし、自分のやりたいことから目を背けているという事実は変わらないので、ずっともやもやするでしょう。そんな時は、嫌な思いをして稼いだを金を、自分へのご褒美と言う名目で、思う存分使いましょう。そうすれば一時的に安心できるでしょう。

周りのせいにする

これは自分のやりたいことから目を背けられなかった人に効果的な方法です。
自分のやりたいことから目を背けることができなくても、ほとんどの場合、努力しなければ自分のやりたいことはできません。しかし努力するのは大変で逃げたくなります。でも努力することから逃げているのを自分のせいにするのは辛いので、そんな時は環境や人など周りのせいにするとよいでしょう。
ただし、そうすると自分と同じ環境で自分とは違い逃げずに努力している人が疎ましくなります。そんな時は努力している人のあらを探して、友人とその人の悪口を言うといいでしょう。そうすれば努力している人間の足を引っ張ることもできるし、自分の気が晴れてるので一石二鳥です。

人から好かれるようにする

これは、多くの人にとって意外かもしれませんが、実は非常に効果的な方法です。
あなた以外の人は多くの場合あなたに、あなたがやりたいことをやって欲しいとは思っていません。あなたがやりたいことではなく、自分のことを手伝ってほしいと思っています。その人たちのために尽くせば大抵その人たちから感謝されます。自分のやりたいこと我慢して、人に尽くしているという自己犠牲の感覚は、自分のやりたいことから逃げているという事実を、誰かのために自分は我慢していると、すり替えることができるので、かなり有効です。
ただし、その人から感謝されなくなったとき、自分のしてきたことに全く意味がなかったと思う可能性が大いにあるので、注意が必要です。

それでもあきらめられない時は

上記を全てやっても諦められない時は、自分のやりたいことをあきらめることを、あきらめましょう。
自分のやりたいことにしっかりと目を向けて、周りのせいにすることなく、他人に嫌われることも厭わず努力をしている人が、自分のやりたいことを諦めるのは非常に困難だからです。
そしてその様な行動をとっていれば、少しずつではありますが、すでにやりたいことができているのではないでしょうか。

 

※2018.9.20 noteより転載

ステータス管理なんて、はなからあきらめたほうがいいって話

こんにちは。

広告関係の制作会社でエンジニアとして働いています。ひらたく言えばWeb作ってます。

今会社でタスクマネジメントツールのGitLabを導入しようと頑張ってるんですが、まあ導入するにあたって色々問題はあって、今回はそのうちの1つについてお話したいと思います。

さっそくですが、今みなさんが着手しているサイト、全ステータス分かってますか?

まず僕はエンジニアなので、素材とかデザインのステータスは全く分からないです。まだかなぁ~と思って待っております。

デザイナーのみなさんは、実装のステータスなんて全く分からないですよね?コンポーネント修正とか言われても意味不明だと思います。

そして進行管理しているはずのディレクターのみなさん。分かりますか?どの素材がいつ来て、プレビューはいつ上がって、残タスクは何があるのか。分かってますか?

たぶん誰も分かってないです。

でもそれでいいです。
もう全ステータスを管理することは諦めましょう。

理由は単純です。無理だからです。

みなさんなら経験があるはずです。1時間くらいで変わるステータスを必死に追いかけて、秘伝のタレのごとくカスタマイズされたスプレッドシートに、それを記載していく。
素材管理のスプレッドシートを編集したら、またステータスを変更する。
プロジェクトメンバーの仕事はいつの間にかスプレッドシートを管理することになり、あまりに目まぐるしくステータスが変わるので、最終的にはスプレッドシートが置いてけぼりになり、ブックマークに新たな遺産が生まれる訳です。

少なくともこの3年間完全に成功した例を僕は見たことがありません。

じゃあステータス管理をしないで事故ればいいのか?と真面目な人ほど言いそうですが、そうではないです。

ステータス管理をしなくてもプロジェクトは完了します。

プロジェクトは無数のタスクでできているので、極論それらのタスクを終わらせれば、プロジェクトは完了します。

ステータスを管理するのって、その残タスクを明確にするためのはずなので、極論を言えば残タスクさえ明確になっていれば、ステータスは把握しなくてよいわけです。

だからひとつひとつのタスクの管理がとっても大事です。どんな作業で誰がボールを持っているのか、スプレッドシートだとステータスの変更ログが追いにくいのでよくないです。一方GitLabはそれに適していて、ひとつひとつのタスクが管理しやすいです。

ただし、このステータスを管理しなくてもいいという考え方にもデメリットがあって、それはまさに人間がステータスを管理できないということです。

当たり前だろって思われるかもしれませんが、仕事は人間がやっているので、その人間が把握できないっていうのは結構な障害になります。ステータスが管理できないと人間が不安になっちゃうので。

でも結局はタスクを全て消化すればプロジェクトは終わるので、そこを我慢すると、ほんとうにやることが明確になるので、プロマネがしやすくなります。

タスクがちゃんと管理できたら、あとはそのタスクをいつまでに終わらせるかをコントロールするだけです。

人間が安心するために気を払うのは無駄なので、機械的にやった方が絶対に効率がよいです。みなさんもぜひやってみてください。

まあそんな簡単に挑戦できたら導入に苦労してないですけどね。

では。